「手すきおぼろ昆布の技と心を現代の名工から受け継ぐ。」河瀬商店(敦賀市)の昆布職人・河瀬滉平さん【嶺南こんにちは通信】

「手すきおぼろ昆布の技と心を現代の名工から受け継ぐ。」河瀬商店(敦賀市)の昆布職人・河瀬滉平さん【嶺南こんにちは通信】

こんにちは、ふーぽ編集部です。

嶺南在住クリエイターがいま会ってほしいローカルピープル情報をお届けする【嶺南こんにちは通信】

 

今回は、敦賀市の河瀬商店の昆布職人・河瀬滉平(かわせこうへい)さんです。

お気に入りの嶺南スポットも教えていただきました。

手すきおぼろ昆布の技と心を現代の名工から受け継ぐ。

つんと爽やかな香りが漂う中、酢に漬けて柔らかくした昆布を手で張って足で押さえ、息を止めながら一枚ずつ専用の包丁で薄くすく。

敦賀市木崎にある自宅の一角に作業場を構える昆布職人の河瀬滉平(かわせこうへい)さんは、敦賀市名産の手すきおぼろ昆布の技術を承継するため日々奮闘しています。

 

「自分の実力を評価される、一人でできるものづくりの仕事をしたい」と、2021年末に約10年勤めた鉄工所を辞め、昆布職人の道を選びました。

きっかけは、昆布職人として国の「現代の名工」に認定された別所昭男さんの作業場が自宅の隣にあったことでした。

子どもの頃からお隣さんだった別所さんと。隣人から師匠になった今も呼び方は「おっちゃん」のまま

別所さんは通常のおぼろ昆布に比べてかなり薄い0.01ミリの「極」と、厚み0.1ミリの「竹紙昆布」の開発者。

高度な技術を要するため、削ることができるのは、日本で別所さんただ一人です。

子どもの頃から別所さんの技術を見聞きし、さらに年々、昆布職人の減少と高齢化が進んでいることを知った河瀬さんは「技を引き継ぐ人がいないものを極めたい」と別所さんに頼み込んで弟子入りしました。

 

昆布を均等な厚さ、幅、長さですくには熟練の経験と感覚が必要です。

半年間修業を重ね、作った昆布を商品として提供するまでになりました。

「未熟者ですが、いつまでも師匠に頼っていては成長できない」と一昨年の夏に独立。

今は「極」と「竹紙昆布」の技を習得することを目指し、精進しています。

おぼろ昆布は、敦賀市本町の「敦賀昆布」で販売

師匠の別所さんから受け継ぐものは、技術以外にもあります。

別所さんは長年、おぼろ昆布の魅力を多くの人に知ってもらおうと県内外のイベント会場などで昆布すきの実演を続けてきました。

河瀬さんもその手伝いをしながら「後継者としておぼろ昆布を全国に広めたい」と情熱を傾けます。

昨年と今年の1月には、南越前町で開催された「荒波フェスタ」で実演販売に挑戦。

「人前で緊張したけれど、意外にも若い世代のお客さんがおいしいと言って買ってもらえて嬉しかった」と穏やかに笑います。

「日々勉強です」。

昆布職人としての将来を力強く語る河瀬さん。

今日も、ふわりとすいた昆布一枚一枚に想いを込めます。

河瀬商店

福井県敦賀市木崎33-10
☎080-3741-9190(作業場・要予約)

お気に入りの“嶺南”スポット

敦賀半島 西浦の海【敦賀市】
河瀬さん

子どもの頃から父と、魚釣りを楽しんでいました。

今は友達と共同で船を持っていて、よく釣りに出かけます。

夏の青空と青い海、無風で波が穏やかな時は、釣れなくても幸せを感じますね。

水島のあたりは、透き通るような水がとても美しいです。

釣った魚はやっぱり昆布締めがおいしいです!

 

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※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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