畳職人・玉木宏幸さんと「畳包丁」【ふくいの人と道具】

畳職人・玉木宏幸さんと「畳包丁」【ふくいの人と道具】

こんにちは、ふーぽ編集部です。

いろいろな職人たちの技を支えている道具たち。その道具への思いを、使い手にお聞きする「ふくいの人と道具」のコーナーです。

今回は、あわら市にある玉木たたみ店の畳職人・玉木宏幸さんにお話を伺ってきました。

 


畳はワラや木質の繊維ボードなどでできた畳床に、イグサで編んだゴザを巻いて作られるもの。

畳包丁は畳床に合わせてゴザの余分なところを切り落としたり、畳自体を切るのに使われます。

 

玉木さんの使う畳包丁。カッターで代用されることもあるが、強度や手へのなじみ具合は全く異なるという


玉木さんが持つ一振りは、約20年前に手に入れた品。

東京での会社勤めの後、家業を継いですぐに購入したそうです。

 

現在、畳を作る工程の多くは機械化されています。

しかし、玉木さんが職人として駆け出しの頃、腕を磨こうと挑戦した技能試験では、畳包丁をはじめとした昔ながらの道具を使った技術が問われました。

この包丁は、いらなくなった畳を練習台に合格に向け汗を流した思い出の道具。

「伝統的な技術を理解できないと、機械でも良い畳は作れないと考えています」

玉木さんにとって畳包丁は、畳づくりの基本を思い出させてくれるものなのだそう。

 

ゴザを切る作業。添え木をして切っていく


担い手が減っている畳業界。

畳屋だけでなく、イグサ農家も減り、畳づくりを支える道具を作る会社も少なくなっています。

玉木さんの畳包丁もすでに廃版となった品。

「もう二度と同じものは手に入らないのです」と玉木さんは言います。

 

使用するゴザは、熊本県産の高品質のものにこだわる。年に数回、イグサ農家や工場を訪ねるこだわりぶり


しかし、畳の需要が無くなったわけではありません。

玉木さんのもとには、個人客を中心に張替え依頼が次々と舞い込んでいます。

 

先日、いつものように作業していると、長男が作業をじっと見つめているのに気が付いた玉木さん。

「わけを聞くと、『自分もいずれ畳を作ることになるから』って言ってくれたんです」。

長男が大人になった頃、畳づくりがどう変わっているかは分からないが、「もし跡を継ぎたいと言ってきたら、この畳包丁を譲ってあげようと思っています」と玉木さんは話します。

玉木たたみ店

福井県あわら市市姫2-25-6
☎0776-73-0162
公式ホームページ

 

※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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