ヘルプマークって?
縦長の赤い長方形の中に、白い十字とハートマークが描かれているヘルプマーク。
そもそもこのマークは、援助や配慮が必要な人が周囲にその意志を伝えるため、2012年に東京都が作成したもの。
障害や病気のある人でも、義足や人工関節を使用していたり、内部障害や難病だったり、妊娠初期だったり、配慮の必要性が外見からは分からない人も大勢いらっしゃいます。そうした方が、このマークを活用しています。
この東京発の「ヘルプマーク」が2017年7月、JIS(案内用図記号)に採用され、活用の動きが一気に全国に広がっています。
マークをみかけたら?
・電車・バスの中で、席をお譲りください。
外見では健康に見えても、疲れやすかったり、つり革につかまり続けるなどの同じ姿勢を保つことが困難な方がいます。 また、外見からは分からないため、優先席に座っていると不審な目で見られ、ストレスを受けることがあります。
・駅や商業施設等で、声をかけるなどの配慮をお願いします。
交通機関の事故等、突発的な出来事に対して臨機応変に対応することが困難な方や、立ち上がる、歩く、階段の昇降などの動作が困難な方がいます。
・災害時は、安全に避難するための支援をお願いします。
視覚障害者や聴覚障害者等の状況把握が難しい方、肢体不自由者等の自力での迅速な避難が困難な方がいます。(以上東京都のサイトより)
マークをみかけたら、まずはアクション。声をかけるなどして、その意志に応えましょう。
福井市の対応は?
福井市では、議会や市民からの関心の高まりを受け、今年度に災害時などに活用できる「障がい者用防災スカーフ」の作成をすることにしていて、そこにヘルプマークを表示することにしています。
また今年6月から、障がい福祉課の窓口や、同課のウェブサイトでマークの入った「ヘルプカード」の配布も始めました(リンク先はPDFファイルです)。公共施設などにポスターを掲示して、周知にも力を入れています。
スカーフの作成については、2018年8月20日まで、作成費用の寄付を募っています。事業者は1口10000円、個人は1口1000円から。寄付の申出書も同課のサイトなどで配布されています。
福井の一般の人は関係ないの?
答えはNOです。
まだ導入は始まったばかりですけど、これから福井では国体+障スポ大会に加えて、5年後に控えた新幹線開業など、より一層の交流人口の増加が予想されます。
マークに気づくことができれば、東京をはじめとした普及が進んでいる地域から来県する方に、少しでも力添えができるかもしれません。
その気付きが大きな力を持つことは、話題になった新坂 時深@23-24大阪(@FredMarks_)さんの、このついーとが証明してくれています。
さらには災害時の重要性にも注目が集まっています。
災害時にはいつも、要援護者・要支援者の方への対応が大きな課題として浮き彫りになりますが、マークが普及すれば、避難場所などでのコミュニケーションに役立つツールとなりそうです。特に見た目からは分からない方への理解と協力のためには、より多くの人が知っておくことが大切です。
福井市障がい福祉課では「福井の方もヘルプマークやヘルプカードを目にしたら、率先して手を差し伸べてください」と呼び掛けています。
ところで元ネタのラジオについても。
最後にヘビーリスナーの務めとして、メディアポリス案件も少々。
このネタ、元々はジェーン・スーさんが街でヘルプマークを付けている方を見かけたものの、対応しあぐねた経験から、生活情報として取り扱ったとのことです。
街の声などもあって、ラジオらしく深掘りされて、情報量もたっぷり。音源もラジオクラウド(要登録)や番組サイトなどで聴けます。
この番組は以前、堀井美香アナが視覚や聴覚に障害があったり、日本語が出来ない人も映画を楽しめる音声ガイド「UDCast(ユーディー・キャスト)」を紹介するなど、なにかと多様性に心配りのある番組でもあるので、特に首都圏の皆さんは、30日からの聴取率調査週間(スペシャルウイーク)には、せっせと聴取してくださいね。