敦賀の香りで安らぎと笑顔を届けたい。敦賀市のアロマサロン「りらしおんかおりらぼ」・勝田人世さん【嶺南こんにちは通信】

「心地よい香りをまとうと、心がふっと軽くなって、なんだか前向きな気持ちになれますよね。精油の香りが持つ力を、多くの人に伝えたいんです」。

穏やかな眼差しで微笑むのは、2015年から敦賀市松葉町でアロマサロン「りらしおんかおりらぼ」を営む香りのクリエイター、勝田人世さん。

店や県内外のイベントで一人一人の心模様に寄り添い、最適な香りを提案しています。

体質や心身の状態を読み解く「嗅覚反応分析」や、心安らぐアロマ商品の開発・販売も手がけています。

「お客さんが香りを嗅いだ瞬間、『いい香り！使ってみたい』と笑顔になったり、『アロマのおかげで元気になったよ』という喜びの声を聞いたりすると嬉しいですね」

敦賀市生まれの勝田さんがアロマに出合ったのは36歳の時。

夫の転勤で大阪に暮らし、3人の子育てに奮闘していた頃、ストレスによる体調不良がきっかけでした。

アロマテラピーの施術を受け、香りに癒やされると共に、奥深い効能に魅了されました。

1年後、敦賀に戻ったものの、アロマの店が身近になかったため、「私が香りを使って、頑張り屋さんの心身の緊張を和らげたい」と一念発起。

福井市のアロマ教室で学んだ後に店を開き、香りの道に進みました。

念願のサロン開店と同時に「敦賀ならではの香り」の開発に取り組んできました。

着目したのが特産の「東浦みかん」です。

市の紹介で協力を得た観光農園「下野長兵衛みかん園」でこれまで廃棄されていた完熟の果皮や、摘果作業で間引かれた実を再生利用。

敦賀の名所や行事を香りで表現したアロマスプレーとハーブティーのブランド「敦香」を生み出し、シリーズ展開しています。

「自ら『ミカンジェンヌ』と名乗っているんです（笑）。高齢化が進む農園の存続に貢献するため、香りを通して県内外へミカンの魅力を発信し、敦賀に訪れるきっかけも作りたいですね」。

そのために農園の摘果作業を手伝ったこともあるといいます。

常宮（じょうぐう）神社【敦賀市】