家庭用包丁を手掛ける越前市「増谷刃物」の工房を見学。渾身の一本ができる現場を見せてもらいました。

家庭用包丁を手掛ける越前市「増谷刃物」の工房を見学。渾身の一本ができる現場を見せてもらいました。

こんにちは、ふーぽ編集部です。

今回は“毎日の包丁仕事を楽しく、新鮮に” をコンセプトに家庭用包丁を手がける越前市の「増谷刃物」を訪ね、その想いを聞きました。

力強い作業の中に、込められた熱意。


越前市の住宅街にある「増谷刃物」は、普段使いの家庭用包丁の製造で知られます。

シンプルで美しいフォルムが特長で、薄くて柔軟な刃が生み出す切れ味は抜群。

また、柄の部分は握りやすさ、力の入れやすさをとことん追求しています。

刃模様をキレイに出すための研磨作業。模様によって磨き加減が変わるため、目視で何度も確認しながら削る


豊かな刃模様も魅力で、波紋が美しいダマスカス、凸凹した槌目(つちめ)、刻流(こくりゅう)、梨地(なしじ)、磨(みがき)など、個性的な模様から自分好みの一本が見つかるから、長く大事に使いたくなります。

 

一本一本がこだわりの塊ですが、実はリーズナブルな価格。

「毎日の暮らしの中で、多くの人に気軽に使って欲しいからね」と話すのは、今年79歳になる二代目の増谷訓生(ますたにくにお)さん。

製造現場の最前線に立ち、毎日工場の誰よりも早く仕事に取り掛かり夜遅くまで作業を続けます。

さまざまな波紋が美しい包丁。左から「ダマスカス(磨)」「梨地」「槌目」


包丁作りは、素材の金属を熱し叩いて鍛える「鍛造(たんぞう)」や、刃を鋭い切れ味に仕上げる「研ぎ」などを含め約150工程以上にも及び、訓生さんは今もすべてをこなしています。

重い斧を力強くリズミカルに振るい、流れるような手つきで道具を整備する姿は、年齢をまったく感じさせません。

 

「ものづくりは一日でも休んでしまうと勘が鈍り、取り戻すのに三日かかる」と、休業日にも工房で手を動かします。

正月三が日も道具の手入れを怠らず、根っからの職人です。

柄と刃物の境目を滑らかにする作業。なぞるように丸みをもたせる


訓生さんは刃物研ぎ職人一家の末っ子として生まれ、中学を卒業してすぐに打刃物業界に入りました。

その頃には父親はすでに引退していたので、技術は年の離れた長兄から教えてもらい研鑽を積みました。

修業を重ね、30歳で独立。

約65年にわたり刃物一筋で生活をしています。

最初の工程、粗研ぎの仕上げ作業をこなす


受け継いだ当初は奥さんと2人で経営していた「増谷刃物」も、現在は従業員9人。

そんな訓生さんの技を受け継ぐべく、孫の幸生さんが研ぎ師を目指しています。

まだ20代前半と若く「教えることが多いので、一人前になるまであと10年は鍛えなきゃ」と訓生さんは笑います。

 

「仕事をこなすことはもちろん、弟子を立派に育て上げてこそ一人前の職人になる。自分はまだまだ半人前ですよ」と話す訓生さんは、今日も休みなく手を動かし、渾身の一本を作り続けます。

増谷刃物(ますたにはもの)製作

福井県越前市北府2-16-7
☎︎090-2379-1656
【営】9:00~17:00
【休】土日祝
ホームページ

 


いかがでしたか? 

職人技が光る包丁。

包丁が違うだけで、料理の出来具合も変わるかもしれませんね♪

※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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writer : ふーぽ編集部

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