「名田庄の魅力を存分に込め名店で培った技で紡ぐ。」日本料理 崇（おおい町）の料理人・田中俊祐さん【嶺南こんにちは通信】

店主の田中俊祐さんは名田庄生まれ。

若狭高校卒業後、京都にあるミシュランガイド三ツ星の老舗料亭「菊乃井本店」に入り、10年間修業を積んだ料理人です。

コロナ禍で客足が遠のいたことをきっかけに、自らの生き方を見つめ直し、故郷で新たな出発を決意。

実家の仕出し業を手伝いながら約2年かけて開店準備を進めました。

「県内外の人に向けて、名田庄を中心とした若狭地方の自然の豊かさや恵みを、料理を通じて伝えたい」と、地元でとれる旬の食材にこだわります。

小浜湾で水揚げされた魚、地元や近隣の釣り人、猟師が獲った川魚、ジビエや野菜、米は近くの農家から仕入れています。

自ら畑で育てた無農薬野菜や裏山で採った山菜なども使います。

素材の味を最大限に引き出すために寸分も手を抜かず丁寧に調理します。

得意とするのは焼き物。

川魚は、地元産の炭を使って焼き上げています。

「地域の人たちの応援や、お客さんのおかげで店がやれています」と感謝の言葉を忘れません。

開店前から、親身になって野菜作りをアドバイスしてくれたり、今も店の様子を気にかけてくれるといいます。

「お客さんがおいしいと笑顔を見せてくれた時や、リピートしてくれた時は最高に嬉しい。さらに『名田庄って、なんでもあってすごいね』とお褒めいただいた時は、三重の喜びです」