アイルランドの文化で広がる福井の絆。アイリッシュバー「Shelbourne(シェルボーン)」のヘネシー優美さん(福井市)【こたかな福井びと】

アイルランドの文化で広がる福井の絆。アイリッシュバー「Shelbourne(シェルボーン)」のヘネシー優美さん(福井市)【こたかな福井びと】

こんにちは! ふーぽ編集部です。

連載「こたかな福井びと」では、福井県に住んでいて夢をかなえた人、夢にチャレンジしている人をミニインタビューで紹介します。

この連載は、FMふくい、FM石川、FMとやまの北陸3局がお送りする番組「CHIKOのこたかな」(制作・FMとやま)とのコラボ企画。

各ラジオ局で同じ内容を放送しています。

第15回は、福井市にあるアイリッシュバー「Shelbourne(シェルボーン)」のヘネシー優美さん

FMふくいでは、2024年8月18日(日)に放送予定です。

アイルランドの文化で広がる福井の絆。

「TWO STACKS(トュースタックス)のDRAM IN A CAN(ドラム イン アカン)」。青い缶のシングルモルトと緑の缶のブレンデッドウイスキー

みなさんは「アイルランド」と聞いて、何を思い浮かべますか?

 

ケルト音楽やダブリン城などが挙げられますが、ウイスキーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

 

アイリッシュウイスキーは、「世界5大ウイスキー」の一つに数えられている伝統的なウイスキーで、雑味のない味わいが特徴です。

2021年に、「TWO STACKS(トュースタックス)」という北アイルランドのインディペンデントボイラーが、世界初のアイリッシュウイスキー缶「DRAM IN A CAN /ドラム イン ア カン】をリリースしました。

 

その「DRAM IN A CAN(ドラム イン ア カン)」、なんと日本でも飲むことができるんです。

日本で初の正規代理店となったのは、「Shelbourne Liquor(シェルボーンリカー)」。

この代理店が営む、アイリッシュバー「Shelbourne(シェルボーン)でも提供しています。※缶の購入はアイリッシュバー「Shelbourne(シェルボーン)」ではできません

 

福井駅から徒歩5分。お店に入ると、日本ではあまり見かけることのない、外国のお酒の瓶がずらりと並んでいました。

アイリッシュウイスキーを中心にクラフトビールやフィッシュアンドチップスなど、アイルランドの味と文化を身近に楽しめるバーで、週末は老若男女問わず多くのお客さんでにぎわい、憩いの場となっています。

店を営むのは、新潟県出身のヘネシー優美(ゆみ)さんとアイルランド出身のロバートさんご夫妻。

生まれた場所も元々の職業も違う二人ですが、なぜ縁もゆかりもない福井で、アイリッシュバーを営み、世界初のアイリッシュウイスキー缶の輸入販売に至ったのでしょうか。

 

ヘネシーさんご夫婦の出会いは、2016年。

エステティシャンとして東京で働いていた優美さんは、仕事で金沢へ転勤になり、福井で英語教師として働いていたロバートさんと出会います。

お酒好きという共通の趣味もあり、意気投合した2人は219年に結婚。

ロバートさんが住んでいる福井で暮らすようになりました。

 

週末はウイスキーを片手に昼飲みし、人との交流を楽しむのが、アイルランドの文化。

見ず知らずの土地に引っ越してきた2人は、アイルランドの文化のように福井の人たちと仲を深めたいと交流の場を探します。

 

しかし、車社会の福井では気軽に飲みにいくという習慣が少なく、知らない人同士が仲良くなれる場所がなかなか見つかりませんでした。

「見ず知らずの人たちが仲良く交流できる、アイリッシュバーのような場所が福井にあれば、私たちのように県外から福井へ来た人が友好関係を広げられるのではと考えました。そこで、アイルランドの美味しいお酒を広め、文化も交わえる場にしたい。ないなら、私たちが作ろうと思ったんです!」

 

こうして、輸入したアイルランドのお酒を販売し、交流し合える場を提供することが優美さんの夢となりました。

2018年12月、ガレリア元町広場にて開催された「クリスマスマーケット」にてテントで初出店

アイルランドのお酒の輸入販売を実現させるためには、酒販免許の取得のほか、様々な条件をクリアすることが必要でした。

まったくの異業種であった優美さんにとって何もかもがゼロからのスタートであり、困難な道のりであったと言います。

 

最低でも3年以上、酒類の販売経験が必須である酒販免許の取得のため、優美さんは会社員を続ける傍ら、イベント出店からスタートしました。

2018年から始めたテントやキッチンカーでの輸入酒の販売は、徐々に大きなものになり、2022年にはアイリッシュバー「Shelbourne(シェルボーン)をオープンしました。

 

店舗を確保できた後は、最終的なゴールであるアイルランドのお酒を輸入する許可の申請に移ります。

しかし、倉庫の購入や卸先の確保が必要になるなど、また壁が立ちはだかりました。

「輸入販売が成功するまで、5年の歳月がかかりました。酒類輸入免許を申請するために会社を辞める必要があったりと、決して生半可なものではありませんでした。税務署から免許が交付されるまで会社を辞めて過ごした2ヶ月間は、ドキドキでしたよ(笑)」

世界初のアイリッシュウイスキー缶「DRAM IN A CAN(ドラム イン ア カン)」の輸入販売を行う優美さん

そして2023年、5年越しに優美さんはようやく輸入販売に成功します。

夫婦で営む「Shelbourne(シェルボーン)」は、日本で初めての「TWO STACKS(トュースタックス)」の正規代理店となりました。

 

現在、このアイリッシュバーは、二人が思い描いていた通り、国籍関係なく集える憩いの場としてみんなから愛され、アイルランドの文化発信の拠点という役割も担っています。

毎年3月に世界各国、全国各地で開催されているアイルランドのお祭り「St. Patrick's Day(セントパトリックデイ)」。2017年からロバートさんが実行委員長となり、北陸では福井県が唯一開催しています。

今年は2024年3月24日に開催され、「Shelbourne(シェルボーン)」が中心となって、アイルランドと日本をつなぐ架け橋になりました。

アイリッシュウイスキーを手軽な価格とサイズで楽しめる「DRAM IN A CAN(ドラム イン ア カン)」は、ネット販売のほか福井県内の酒店でも、購入することができます。

今後、優美さんは、「日本には入ってきていないアイルランドの美味しいお酒がまだまだあるので、輸入のブランドを増やして行きたいですね。いろんなアイリッシュウイスキーを試してみてほしいです」と熱く語ってくれました。

 

週末、人でにぎわう「Shelbourne(シェルボーン)」は、地域住民の憩いの場となり、アイルランドのように“人々が交流し合う文化”が福井にも根付いてきています。

ヘネシーさんご夫妻とこのバーのおかげで、アイルランドと日本をつなぐ絆はより強くなっていくでしょう。

今後の活躍に、期待で胸が膨らみます。

ヘネシー優美(ゆみ)

新潟県生まれ。エステティシャンから一転、酒販の世界へ。2018年12月、福井市でアイリッシュバー「Shelbourne(シェルボーン)」をテント営業からオープンさせる。2023年には日本で初めての「TWO STACKS(トュースタックス)」の正規代理店となり、世界初のアイリッシュウイスキー缶「DRAM IN A CAN(ドラム イン ア カン)」の独占輸入販売を行っている。

Instagram


「CHIKOのこたかな」(制作・FMとやま)は、FMふくい毎週日曜日の13:55~14:00に絶賛放送中。

「Shelbourne(シェルボーン)」のヘネシー優美さんをご紹介した第15回は、8月18日(日)に放送されます。

 

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