福井の食のおいしさは、ひとつの理由では語れません。

食材を育てる生産者、器や設えを生み出す工芸の職人、味を支える調味料のつくり手。そして、この土地の風土や四季、長い年月をかけて受け継がれてきた食文化。

それぞれが響き合うことで、福井ならではの豊かな食の風景が生まれています。

この特集では、食卓を支える匠たちの技や、その背景にある物語をご紹介します。

《連載一覧》
福井の食は、水から始まる。〜福井の食が美味しい理由〜

一皿の背景にある物語を知ることは、福井という土地を味わうこと。

今回は料理に欠かせない「水」の話をご紹介していきます。

福井の風土を表す言葉に、「越山若水」というものがあります。越前の豊かな大地山々と、若狭の美しい水への敬意からきた言葉は、このプロジェクトの名前の由来にもなっています。

総面積の約八割が山地の福井県では、山に降った雪や雨が、深い森をゆっくりとくぐり抜け、幾重もの地層に磨かれながら地下へと浸み込んでいきます。やがてそれは伏流水となり、扇状地のあちこちから湧き出します。大野市の「御清水(おしょうず)」や若狭町の「瓜割の滝」は環境省の名水百選にも選ばれており、そのほかにも県内にはさまざまな湧水スポットが35ケ所あまりも点在しています。

白山の雪解け水は、福井・石川・岐阜にまたがる霊峰に降り積もった雪が春になると溶け出し、県下最大の九頭竜川へと流れ込んだ後、やがて地下へと浸み込んでいきます。幾重もの地層をくぐり抜けた軟水は、軽くまろやかな口当たりが特徴で、福井が誇る繊細な日本酒の仕込み水として理想的だといわれています。

福井を代表する味覚を、「水の美味しさ」が味の支えとなり、この水で育てた食材を使い、この水で仕込み、この水で仕上げる。米、酒から野菜、そば、水ようかんに至るまで、福井の多くの食が、水という源に支えられています。

 


福井県Gastronomy project
越山若水(えつざんじゃくすい)
 
福井県 交流文化部 誘客推進課

 
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