ル ジャルダン×黒龍酒造が奏でる“福井テロワール”の饗宴

福井県交流文化部誘客推進課の委託事業「FUKUI Gastronomy 越山若水」プロジェクトは、ダイナースクラブフランスレストランウィーク2025と連携し、世界的な料理人アラン・デュカス氏を福井へ招聘しました。

右から「ダイナースクラブ(三井住友トラストクラブ株式会社)」代表取締役社長 五十嵐幸司氏、アラン・デュカス氏、堀内亮シェフ、福井県副知事 中村保博氏、「黒龍酒造」8代目蔵元 水野直人氏
その一環として2025年8月30日、福井市のフレンチレストラン「ル ジャルダン」にて、黒龍酒造とのコラボイベント「ル ジャルダン ペアリングランチ 2025」が開催されました。
会場には、県内外から約60名が来場。
堀内亮シェフによるコース料理と黒龍の日本酒のペアリングを通して、福井の風土を味わうひとときとなりました。

ペアリングされた黒龍の日本酒
冒頭、アラン・デュカス氏は「情熱的な生産者と出会い、日本の食文化が自然と人の調和に根ざしていることを感じました。堀内シェフの感性が、福井の食材をさらに輝かせるでしょう」と挨拶。
続いて、福井県の中村保博副知事が「素晴らしい食材とシェフの活躍によって、福井の“食の形”が変わり始めています」と乾杯の言葉を贈りました。

アラン・デュカス氏
乾杯酒は、黒龍初のスパークリング日本酒「KOKURYU AWA 序」。
この日限りの特別コースには、敦賀の「奥井海生堂」の昆布を使ったアミューズや、伝統野菜「吉川ナス」を主役にしたラタトゥイユ、定番のスペシャリテ「六条大麦とイカの温かいサラダ 汐ウニ風味のエキューム」など、福井の食材がふんだんに登場。
若狭牛やコシヒカリのリオレなど、最後まで土地の恵みを感じる構成でした。

キッチンに訪れたデュカス氏。堀内シェフと福井食材について話し合う場面も

ジャガイモのコンフィ へしこ 奥井海生堂 昆布のジュレ

吉川ナスのグリエ ラタトゥイユ

六条大麦とイカの温かいサラダ 汐ウニ風味のエキューム

甘鯛のうろこ焼き 福井県産大豆の煮込み ソースヴァンブラン

若狭牛もも肉のポワレ

福井県産コシヒカリのリオレ
この日参加していたフードコラムニストの門上武司氏は「福井のテロワールを活かしつつ、フランス料理の技法で昇華させている。まさに“福井でしか生まれない料理”」とコメント。
堀内シェフも「まだ知らない福井がたくさんある。これからも食材と向き合い、自分の表現を料理として形にしていきたい」と語り、会場は温かな拍手に包まれました。

晴れやかな表情の堀内シェフ

ジャルダンのスタッフからデュカス氏へ、デザートプレートのプレゼント
「FUKUI Gastronomy 越山若水」プロジェクトでは、今後も福井の魅力あるレストランを食のキュレーターが選ぶ「セレクション2025」や、シェフとゲストが福井の風土をひもとくイベントを展開予定。
福井が“美食の目的地”として輝きを増していく、その歩みはこれからも続きます。
※Photo by Akihito Mizukami
「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク2025」
プレス発表会レポート

秋の味覚が恋しくなるこの季節。
全国のフレンチ好きが楽しみにしている「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク2025」の開催に先立ち、2025年9月2日にプレス発表会が行われました。

会場の赤坂プリンス クラシックハウスには、全国から食のプロフェッショナルが集結。
その中で、ひときわ強い存在感を放っていたのが、福井県でした。

福井県副知事 中村保博氏
登壇した中村保博・福井県副知事は、「福井は“美食の目的地”として注目が高まっています」と力強くアピール。
公式恐竜ブランドキャラクター「ラプト」君とともに、福井の食と文化の魅力をユーモアたっぷりに伝えました。
今回、注目を集めたのは、フォーカスシェフに選ばれた福井のフレンチレストラン「ル・ジャルダン」堀内亮シェフ。

(右端)堀内シェフをはじめ、今年のフォーカスシェフに選ばれた5名のみなさん
彼が披露したのは、地元の伝統野菜「吉川ナス」を主役にしたラタトゥイユ。

吉川ナスのグリエ ラタトゥイユ
「地元の食材とフランスの技法を融合させ、福井から世界に誇れる一皿を届けたい」と語る堀内シェフの言葉どおり、福井の旬とフレンチの粋が溶け合った一皿は、まさに“福井から世界へ”を感じさせる味わいでした。
五感で味わう越前の底力
越前和紙に漆を塗った「ul washi(漆和紙)」のメニュー表に、シェフたちは興味津々。

越前和紙に漆を塗ることで強度を持たせた「ulu washi」
「これ、食洗機にも対応するんですか!?」と驚きの声が上がるのは、越前漆器の老舗「漆琳堂」の洋食器シリーズ「RIN&CO.」。
福井大学との共同開発で生まれた“強い漆”が話題を呼びました。

300年以上の歴史を持つ漆琳堂の越前漆器
また、汐うに専門店「天たつ」からは「越前仕立て汐うに」を紹介。
100gつくるのに100個以上のウニを使用した濃厚な味わいに、馴染みが無いシェフたちはビックリした様子。

バフンウニの卵巣を塩だけで熟成させた天たつの「汐うに」
さらに、30代で活躍する海女・石森実和さんの仕事ぶりや、越前海岸で採れる希少海藻「すがも(菅藻)」にも関心が集まり、フランス料理への応用についての質問が絶えませんでした。

福井の食材や工芸に、シェフたちも興味津々
全国500店以上のフレンチレストランが参加する本イベント。今年のテーマは「フランス地方料理」です。地域の個性豊かな一皿を通じて、フランスと日本の食文化が交差します。
福井が全国のフランス料理関係者の注目を集めた今回の発表会。生産者、職人、シェフたちの熱意と技が結びつくことで、福井は“美食の目的地”として確かな存在感を示しました。これからどんな新しい食の物語が生まれていくのか、その挑戦は、まだ始まったばかりです。
2025年9月20日(土)〜10月20日(月)
全国の参加フレンチレストラン500店以上

FUKUI Gastronomy 越山若水プロジェクト
福井県交流文化部誘客推進課委託事業
公式Instagram
公式Youtube

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