京都での厳しい修行を経て、父の伝統と自身の感性の狭間で見つけたもの。

伝統と感性の狭間で見つけた、自らの道。

有限会社ばん亭

代表取締役

水口 清仁

大学卒業後、京都での修業を経て料理人の道へ。父の伝統と自身の経験の狭間で葛藤しながらも、柔軟な発想で「かが幡亭」を進化させる。加賀文化の可能性を信じ、地域と食を未来へつ有限会社ばん亭 なぐ新たなビジネスモデル構築に挑む。

京都での厳しい修行時代。残ったのはわずか2人「わりと器用で要領よくこなすタイプなので(笑)」

Episode1.
厳しかった京都の修業と、父との衝突を越えて。


「かが 幡亭」は九谷焼や山中漆器、そして冬の三ヶ月でわずかしか獲れない“坂網鴨を使った料理”を提供する、加賀文化にこだわる名店だ。

1975年に父が創業した店の二代目が水口社長。幼少期から店を手伝い、継承を意識しつつも大学へ進学したという意外な過去がある。

卒業後は一転して料理の世界へ。同期の多くが料理経験者の中、当時は珍しい「大卒」として京都での厳しい修業に身を投じた。

最終的に残ったのは自分を含めわずか2人という過酷な環境を生き抜いた。

帰郷後は父の料理と自身の学びにギャップを感じ、当然のように揉めたそう。

その勢いで和菓子店へ職人修業に出たという逸話からは、料理人としての旺盛な探究心が伺える。

伝統に新たな感性を吹き込む水口社長。

根底には父への敬意と自らの道を切り拓く意志が共存しているのである。

Episode2.
加賀文化のポテンシャルを信じて。


料理人としての腕を磨く傍ら、経営の荒波も経験してきた水口社長。

過去には事業拡大を図るもリーマン・ショックに見舞われ、経済低迷期の厳しさを身をもって知った。

今後の展望については、今の業態を変化させる必要性を説き、将来戻ってくるであろう息子の代を見据えたビジネスモデルの構築を模索しているという。

自らを「妄想族」と称し、頭の中では常に多様なケーススタディが始まっているのだとか。

「加賀文化のポテンシャルは高い」と語る水口社長。

休日も地元の世話役として市役所へ足を運ぶなど、多忙な日々を送っているが「ストレスは溜まらないタイプだ」と笑ってみせた。

食を通じて地域の魅力を発信し、次世代へ繋ぐための布石を打つ。

伝統の味を守りつつ、文化の可能性を広げ続ける、加賀の未来を照らす食のプロデューサーなのだ。

※本記事の情報は取材時点のものです。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

有限会社ばん亭

加賀市役所前に位置する1975年創業の老舗料理店。地元食材や伝統猟法で獲れる「坂網鴨」を用いた料理が特徴。会席料理からランチ、仕出しまで幅広く手掛け、九谷焼等の器でも目を楽しませる。「ありがとうの和を広げよう」を理念に、食を通じて加賀文化の魅力を発信し続ける地域に根ざした名店。

代表取締役 水口 清仁
所在地 石川県加賀市大聖寺東町4-11
電話番号 0761-73-0141
URL https://bantei.co.jp/
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